哲学のプロムナード(ΦωΦ)黒猫堂

推理小説やSFのレビュー・書評・ネタバレ解説・考察などをやっています。時々創作小説の広報や近況報告もします。

『劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐』レビュー

『劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐』を観ました。

ネタバレなしで簡単に紹介。
 
ATARU
サヴァン症候群で特殊な能力を秘めた正体不明の青年・アタルが、事件現場で警察が見つけられなかった証拠に気づいて解決の糸口となるキーワードを発し、彼を取り巻く刑事たちがその言葉をヒントに事件の真相を追及していく姿を描いたミステリー作品。
 
『劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐』
ATARU』の劇場版作品かつ続編であり、天才的推理力を持つ発達障害者でサヴァン症候群の青年・チョコザイことアタルの活躍を描くミステリ作品。キャッチコピーは「さよならアタル――。」。
 
 
 

 およそ予想通りではあったのだけれど、そこまで悪くはなかった。でも連ドラの後のスペシャルドラマ*1が一番よくできてたかな。劇場版は120分なんだけれど、90分でやった方が良かったかも。

あと、キャストに関しては栗山千明扮する蛯名舞子が主役のわりにものすごく地味だったなと思った。よく考えたら更に主役の中居正広のアタル自体が地味で北村一輝が一番目立ってたのではという感じ。SPECとよく比べられるけれどSPECの方が圧勝の感じはあった。
 
ストーリーは王道の起承転結。教科書通りという感じで観る前からなんとなく話が解っていたかな。ラストはなかなか良かったかな。
テレビで放映されたらカットされていい感じになりそうだし、テレビ版を待つのがいいかも……w
 
以降ちょっとネタバレ↓
 
 
 
 

 

 

 
 

 最後マドカが死んでしまうのが良かった点かな。

あれがもし生き残って捕まるようなラストだったら駄作もいいところというか。

ラストシーン、アタルがユリを捧げることに繋がるし、死なないと話にならない。

一方で、これだけの事件の犯人が死んでしまって制裁を受けないのは若干問題かなという感じもする。つまり良い形にしようとすると矛盾が生じてしまう。

結局一番いいのは黒幕を作ることだと思う。この作品って絶対的でカリスマのある悪人がいないんだよね。だからインパクトに欠ける。

……だけれどこの作品の趣旨がミステリというよりは人間愛みたいなところがあるから、悪人が出てきたらそれはそれでおかしいのかも。

そういう意味で妥当な落とし所だったのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:ATARU スペシャル〜ニューヨークからの挑戦状!!〜

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