哲学のプロムナード(ΦωΦ)黒猫堂

推理小説やSFのレビュー・書評・ネタバレ解説・考察などをやっています。時々創作小説の広報や近況報告もします。

麻耶雄嵩 『隻眼の少女』 レビュー/後半でネタバレ

 

隻眼の少女 (文春文庫)

隻眼の少女 (文春文庫)

 

  

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  •  隻眼の少女
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  • ネタバレ

 

 隻眼の少女

山深き寒村で、大学生の種田静馬は、少女の首切り事件に巻き込まれる。犯人と疑われた静馬を見事な推理で救ったのは、隻眼の少女探偵・御陵みかげ。静馬はみかげとともに連続殺人事件を解決するが、18年後に再び惨劇が…。日本推理作家協会賞本格ミステリ大賞をダブル受賞した、超絶ミステリの決定版。
 

レビュー

 

この小説は麻耶作品の中では比較的読後感がライトなものだといえると思う。

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三津田信三 『首無の如き祟るもの』 レビュー/後半でネタバレ

首無の如き祟るもの (講談社文庫)

首無の如き祟るもの (講談社文庫)

 

 

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  •  首無の如き祟るもの
  • レビュー

 

 首無の如き祟るもの

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。三つに分かれた旧家、秘守一族、その一守家の双児の十三夜参りの日から惨劇は始まった。戦中戦後に跨る首無し殺人の謎。驚愕のどんでん返し。本格ミステリとホラーの魅力が鮮やかに迫る。「刀城言耶」シリーズ傑作長編。

 

レビュー

 

さて、まず何から書こうか、と迷うほど色々と詰め込まれているのがこの作品の特徴だ。

一つ断言できるのは、おそらくここ十数年のミステリの中でも指折りの傑作の一つであることだろう。

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麻耶雄嵩という作家とその作風について

さてついに近いうち麻耶雄嵩の小説を紹介することに。
この人のミステリをレビューするのは実は非常に難しくて、でも凄まじい破壊力のある作品を出す作家でもある。まず破壊力なんて言葉を使う事自体がおかしいんだけど、破壊じゃなければ崩壊とかになっちゃうからなぁ(笑)

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