哲学のプロムナード(ΦωΦ)黒猫堂

推理小説やSFのレビュー・書評・ネタバレ解説・考察などをやっています。時々創作小説の広報や近況報告もします。

鈴木光司『リング』シリーズ レビュー

同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女。雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。―そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。静かにビデオが始まった…。恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。


・レビュー

テレビから貞子が出てくるというようなホラーを求める人には向かない小説かもしれない。
映画とは全く違うミステリやSFとして原作の『リング』は人間の根本的な恐怖に触れている。
続く『らせん』『ループ』『バースデイ』の全シリーズを読んでこそ解る壮大なストーリーはホラーやSFを大きく超えたものだと思わせられる。

平成25年11月5日追記

後に『エス』『タイド』という続編が作られるが(おそらく新三部作+短編になる)、こちらの新シリーズには『リング』『らせん』『ループ』の知識が基本知識として必要である。そしてこれがわかっているとなかなかおもしろい。そういった意味でも第一作の『リング』は非常に重要である。

 

 

 

タイド (角川ホラー文庫)

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エス (角川ホラー文庫)

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