哲学のプロムナード(ΦωΦ)黒猫堂

推理小説やSFのレビュー・書評・ネタバレ解説・考察などをやっています。時々創作小説の広報や近況報告もします。

呉勝浩『爆弾』レビュー/ネタバレなし

爆弾 作者:呉勝浩 講談社 Amazon 些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。 たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。 直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さ…

「【奇書】を読む」記事更新のお知らせ

最新版に更新しました。 ・倉野憲比古『スノウブラインド』を追加 ・麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』のAmazonリンクを新装改訂版に変更 ・レイアウトの改良 日本推理小説三大奇書(四大奇書)に興味のある方へ。 x0raki.hatenablog.com

倉野憲比古作品レビューまとめ

皆さんどうも、らきむぼんです。 かねてより感想をまとめておきたかった、倉野憲比古さんの作品レビューを一挙に公開しました。 複数記事となっていますのでこのページから全て飛べるようにしておきます。 倉野憲比古さんとは? x0raki.hatenablog.com 倉野…

【ネタバレあり】倉野憲比古『弔い月の下にて』感想・解説

弔い月の下にて 心理探偵・夷戸シリーズ 作者:倉野憲比古 行舟文化 Amazon どうも、らきむぼんです。 この記事では、ネタバレありで倉野憲比古さんの10年ぶりの最新作『弔い月の下にて』 の感想・解説をしたいと思います。 この記事の内容は動画でも観ること…

【ネタバレあり】倉野憲比古『墓地裏の家』感想・解説

墓地裏の家 (文春e-book) 作者:倉野 憲比古 文藝春秋 Amazon どうも、らきむぼんです。 この記事では、ネタバレありで倉野憲比古さんの第2長編『墓地裏の家』 の感想・解説をしたいと思います。 この記事の内容は動画でも観ることができます。 声でも大丈夫…

【ネタバレあり】倉野憲比古『スノウブラインド』感想・解説

スノウブラインド (文春e-book) 作者:倉野 憲比古 文藝春秋 Amazon どうも、らきむぼんです。 この記事では、ネタバレありで倉野憲比古さんのデビュー作『スノウブラインド』 の感想・解説をしたいと思います。 この記事の内容は動画でも観ることができます…

【心理探偵・夷戸シリーズ】倉野憲比古『スノウブラインド』『墓地裏の家』『弔い月の下にて』レビュー

どうも、らきむぼんです。 今回は、倉野憲比古さんの『スノウブラインド』『墓地裏の家』そして、2021年発売の新作『弔い月の下にて』を紹介します。この3作は心理探偵・夷戸シリーズとなっています。 この記事はネタバレなしとなっています。 ネタバレを含…

倉野憲比古さんとの縁

こんにちは、らきむぼんです。 Twitterやミス研では散々表明してきた、大好きな作品である『スノウブラインド』を始めとする倉野憲比古作品なのですが、明文化してこなかったので、いよいよブログに記事を書こうと思います。 その前に、僕やシャカミスと倉野…

麻耶雄嵩『メルカトル悪人狩り』 レビュー/後半でネタバレ

メルカトル悪人狩り (講談社ノベルス) 作者:麻耶雄嵩 講談社 Amazon 「誰かに命を狙われている」という有名作家の調査依頼から、夏の避暑地に招待された別荘で起きる殺人事件まで……。一気読み必至&裏切りたっぷりな意外な結末が待ち受ける傑作短編集! 麻耶…

【平成の奇書】麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』紹介&考察・解説

今回紹介するミステリは、麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』です。 こちらの作品は、僕の中でオールタイム・ベストの作品と言える作品です。

桔梗

愛する人を失ってどれほどの時が経っただろう。 私はあれからずっと彼女との再会を望んでいた。 そして幾つもの禁忌を試してきた。時には人の理解を超えた存在を利用したこともある。その過程で、本来人間が簡単には至ることができないこの世界の真理にも触…

2015~2019に読んだ本まとめ(ミステリ中心)

2015~2019に読んだ本まとめです。 おすすめの◯◯選みたいな記事ではないのですが、何かしらは誰かに刺さる作品だと思います。2010年代も終わるので自分の備忘録も兼ねてまとめてみました。 僕は一年に30冊前後くらいしか読まないので、5年分まとめて振り返っ…

【二人の名探偵と衝撃のラスト】麻耶雄嵩『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』 レビュー/後半でネタバレ

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社文庫) 作者: 麻耶雄嵩 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1996/07/13 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 206回 この商品を含むブログ (96件) を見る 新装版 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (講談社ノベルス) 作者…

【常人不在のペダントリー】小栗虫太郎『黒死館殺人事件』 レビュー/後半でネタバレ

黒死館殺人事件 作者: 小栗虫太郎 発売日: 2012/09/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 目次 黒死館殺人事件 読了へ向けての難易度の高さ 具体的な魅力 作中にまともな人間はいない?? まとめ ネタバレ 黒死館殺人事件 昭和初期の探偵小説ブ…

お久しぶりです!ミステリとか近況とか漫画とか創作とか

はい! あけましておめでとうございます!! ……ええ、僕もまさか五月にこの台詞を書くことになろうとは思いませんでしたよ(笑)

井上真偽 『その可能性はすでに考えた』 レビュー/後半でネタバレ

その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス) 作者: 井上真偽 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/09/10 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る 目次 その可能性はすでに考えた レビュー ネタバレ その可能性はすでに考えた かつて、カルト宗…

伊藤計劃/円城塔 『屍者の帝国』 レビュー/後半でネタバレ

屍者の帝国 (河出文庫) 作者: 伊藤計劃,円城塔 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2014/11/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (17件) を見る 目次 屍者の帝国 レビュー 伊藤Project ノイタミナ 劇場アニメ化情報 ネタバレ 屍者の帝国 屍者復活の…

森晶麿 『黒猫の遊歩あるいは美学講義』 レビュー

黒猫の遊歩あるいは美学講義 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 森晶麿 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2013/09/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (6件) を見る 目次 黒猫の遊歩あるいは美学講義 レビュー 黒猫の遊歩あるいは美学講義 でたらめな地図に隠さ…

三大奇書(四大奇書)、アンチミステリ、黒い水脈を読む

目次 この記事の目的 アンチミステリの定義 黒い水脈と三大奇書 小栗虫太郎『黒死館殺人事件』 夢野久作『ドグラマグラ』 中井英夫『虚無への供物』 竹本健治『匣の中の失楽』 乾くるみ『匣の中』 第五の奇書 山口雅也『奇偶』 古野まほろ『天帝のはしたなき…

麻耶雄嵩 『螢』 レビュー/後半でネタバレ

螢 (幻冬舎文庫) 作者: 麻耶雄嵩 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2007/10 メディア: 文庫 購入: 11人 クリック: 33回 この商品を含むブログ (45件) を見る 目次 螢 レビュー 閑話 麻耶作品について 内容 ネタバレ 螢 梅雨。大学のオカルトスポット探検サー…

麻耶雄嵩 『隻眼の少女』 レビュー/後半でネタバレ

隻眼の少女 (文春文庫) 作者: 麻耶雄嵩 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2013/03/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (25件) を見る 目次 隻眼の少女 レビュー ネタバレ 隻眼の少女 山深き寒村で、大学生の種田静馬は、少女の首切り事件に巻き込まれ…

三津田信三 『首無の如き祟るもの』 レビュー/後半でネタバレ

首無の如き祟るもの (講談社文庫) 作者:三津田信三 発売日: 2014/02/14 メディア: Kindle版 目次 首無の如き祟るもの レビュー 首無の如き祟るもの 奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。三つに分かれた旧家…

麻耶雄嵩という作家とその作風について

さてついに近いうち麻耶雄嵩の小説を紹介することに。この人のミステリをレビューするのは実は非常に難しくて、でも凄まじい破壊力のある作品を出す作家でもある。まず破壊力なんて言葉を使う事自体がおかしいんだけど、破壊じゃなければ崩壊とかになっちゃ…

【学生アリスシリーズ】有栖川有栖『女王国の城』 レビュー/後半でネタバレ

女王国の城 上 (創元推理文庫) 作者: 有栖川有栖 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2011/01/26 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (31件) を見る 女王国の城 下 (創元推理文庫) 作者: 有栖川有栖 出版社/メーカー: 東京創元…

アガサ・クリスティー 『オリエント急行の殺人』 レビュー/後半でネタバレ

オリエント急行の殺人 ハヤカワ文庫―クリスティー文庫 作者: アガサ・クリスティー,山本やよい 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2012/08/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 目次 オリエント急行の殺人 レビュー ネタバレ オリエント急行…

江戸川乱歩 『江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)』 レビュー/後半でネタバレ

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) 作者: 江戸川乱歩 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1960/12/27 メディア: 文庫 購入: 16人 クリック: 89回 この商品を含むブログ (139件) を見る 目次 『江戸川乱歩傑作選』 二銭銅貨 二癈人 D坂の殺人事件 心理試験 赤い部屋…

卒業旅行ハワイ5日間

ということで、お久しぶりでーす。 結局長いことブログを書けないでいたんだけれど、一応読書の方は進んでいて、7冊分の記事を書く用意があります。ちょっと時間的都合でまだ出せないんだけれどね…… なのでというわけではないですが、予告通りハワイ旅行の話…

お知らせと予告

いつも近況報告の記事のタイトルを迷う僕です(笑) このひねりの無さはもう創作家名乗るのやめろよっていうレベルのセンスの無さなのだけれども、そのうち拙作をぼちぼち紹介することになるでしょう、いつになるかはわからないけれど。 さてさて、一番伝えた…

十戒は落とされる

1.犯人は物語の当初に登場していなければならない2.探偵方法に超自然能力を用いてはならない3.犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない4.未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない5.中国人を登場させてはならない…

新年のご挨拶とおすすめの小説

新年あけましておめでとうございます。 去年、アメブロから引っ越してきたはてなブログですが、やはり使いやすい上にはてなブックマークとの相性が良くていいですね。今年も書評・レビュー・感想を中心にブログを更新していけたらと思います。 今年もどうぞ…

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